the movie for LOOT 2011

Jewelry and Movie : asagi maeda
Music : organic stereo

2011年10月11日〜14日に、ニューヨーク・マンハッタンにあるアートアンドデザイン美術館のLOOT 2011というイベントで、ジュエリーと一緒に展示したビデオです。


日本語訳:
当たり前だと思っていた日常が一瞬にして崩れ去ってしまった3月11日の大地震の後、私たちの価値観は変わったように思う。余震と原発の恐怖に怯えていた時、一番欲しいと思ったものは、呑気に過ごす休日のような、穏やかな時間だった。
平和に流れる時間というのは、人生の中で最もかけがえの無いものだと思った。
平和な時間を感じることの出来る作品を作りたいと思った。日常のジュエリー。
心からホッと出来る時間のようなジュエリー。


電車の一日
6時  始発 朝帰りの人、旅に出る人、それぞれの朝。
8時  ラッシュアワー
10時 遠足 先生と子供たち、外に向かって叫ぶ、じゃんけんぽん
12時 微風 バブーバブー、親子
14時 太陽の光
16時 親切心 席どうぞ、ありがとう、女子高校生たち、キャッキャッキャ
18時 美しい夕焼け
20時 急ブレーキ
22時 都会の夜 ビジネスマン、恋人たち
24時 終電 酔っぱらい
2時  一日の終わり


いつも電車の窓から東京の街並を見るのが好きだった。沢山の家、マンション、ビル。。。街は箱の集まりだった。その箱一つ一つの窓の中には知らない人の生活があって、無限の物語が展開している。それは想像ではなく、実在しているということに圧倒された。それが私のもの作りの原点。


夢の百貨店
2階 アクセサリーと靴
3階 婦人服、バーゲンコーナー、試着室、試着室の中
4階 紳士服とアクセサリー、オーダーメイドカウンター、靴、鞄、シャツ


私はずっと日常生活をジュエリーに作ってきた。多分、太古の人々が彼らの生活を壁に描いたように、とても自然に。そのうち私のジュエリーはまるで街のようになってきた。アパートがあって、デパートがあって、電車が走る......


アパートメントペンダント
花が開くように、私たちの恋は始まった。
小さな娘のための小さなドレスを作る。
かわいらしいお友達にチェリータルトを焼く。
思いがけない訪問者で良い一日になった。
お風呂でリラックス。自分のための時間。
ジュエリーを作る事。それは幸せを形にすること。
恋愛指数90%、彼のことを一日中考える。
寿司が食べたくて、思わず出前に電話する。
睡眠少し手前の想像
音楽、会話,お酒,ダンス,人々,パーティー
さて、世界では何が起きてるのかな?
スクラッチ=宇宙共通語
結婚してくれますか?
こんなに小さなことで、ハッピーになる。


街の中に住んでいる一人一人の内側の世界にも興味がある。想像力と想像力の源。


無意識への旅


このネックレスは絵本のようになっていて、自分で書いた物語が作品の裏やサイドに彫ってある。


あれは夢だったのか、現実だったのか?
瞼の裏側に、知らない街を見た。不思議な道を歩いていた。


私はそこにいて、歩道の上を歩き続て、知らないビルの前に辿り着いた。中に入るとエレベーターがあって、無意識にそのボタンを押していた。
エレベーターは、どんどん上昇して、50階までのぼっていった。扉が開くと、そこはオフィスのような場所だった。
受付に女の子が座っていて、私のことを知っているようで、待っているようだった。
彼女は私の名を呼び、ついてくるようにと言った。私は彼女について、永遠に感じられる階段を上り続けた。永遠に階段を上り続けた。やっと辿り着いた場所は、街が一望できる展望台だった。


「これは、あなたの想像の全てが住んでいる街です」と彼女は言った。
部屋の真ん中にはドームがあって、彼女はそこに私を呼んだ。
「これは、この街の中心の核なのです。全てはここから発せられているのです。」
ドームの中を覗き込むと、そこには私の目が映っていて、その中に街が映っていた。


記憶の中の風景
プールサイド
秘密の階段
入り口
あの夏


水の循環のシリーズ
水の音


水たまりに映る夢
どんなに気落ちして、うつむいて歩いていても、水たまりに映った空を見て、君は自然と空を見上げる。
雨上がりの空は優しく、空気は澄んでいて、陽は暖かい。
水たまりには、子供たちの遊ぶ風景が映る。
いくつもの知らない物語が映る。
光の反射。時には波紋が像を揺らし、また平に戻った時には、きっと君の笑顔が映るだろう。
水たまりの表面には夢が映る。


青空のリング
夕焼けのリング


このフィルムの音楽はオーガニックステレオのデイリーメロディアという曲です。「普段何となく無意識で耳にしている音が、自分の心の変化で輝き始めるような、そういった感覚を大切に制作しました。」とオーガニックステレオこと、森川裕之さんの言葉。
彼の曲作りのコンセプトや音楽は、私のジュエリーにとても良く似ているのではないかと思い、一緒に作品を作ってみようと思った。ジュエリーに音楽を付けてみたかった。
私のジュエリーの中の、のんびりとした平和な時間を、目で見るだけではなく耳でも聴いて、音と作品の両方から感じとってもらえたらと思った。


帰るべき家のような、安全な場所のようなジュエリーを作りたいと思う。
そこでは、あなたは守られていて、本当の自分に帰り、自由になれる。
あなたを傷つけるものは何もないから、何も恐れる事もない。
いつまでも子供のように遊んでいて、地球は暖かくあなたを包む。
それで、私のジュエリーがあなたの心の中の最も美しい部分と響き合って欲しいと思う。
その、心の中の最も美しい部分こそ、本当の意味での宝石だと思うから。